口腔がん
ORAL CANCER
口腔がん早く見つければ怖くない
口の中は直接見ることができるので、その変化に対する観察が容易で、しかも感覚が敏感なので、がんなどの異常があれば自分ですぐに気付くと思われますが、初期あるいは早期がんでは一般に自覚症状が少なくそのまま放置されてしまい、がんが進行してから発見されることが少なくありません。確かに、多くの口腔がんは直接見ることが可能ですが、初期の段階では舌や歯、さらには義歯などに隠されていて見えにくく、痛みがあったとしても軽度であることが多く、そのまま放置してしまうのかもしれません。口腔がん以外にも、口腔粘膜に症状が発症する難治性の病変は、色々なものがあり、いずれにしても早期に診断され、適切な処置を受けることが重要です。残念ながら口腔がんが増加している現在、がんを見逃すことの無いよう定期的な専門医による検診が必要だと考えます。
口腔がんの種類
びらん型
境界が不明確なびらん(浅い潰瘍・傷)または部分的に粘膜の表面がはがれて現れているもの
潰瘍型
潰瘍型(粘膜の舌まで及ぶ深い傷・口内炎のようなもの)の癌。骨が有る所では平坦な浅い傷、その他の部位ではやや深めの傷となる。比較的初期より接触痛がある。
肉芽型
口の中に肉様の癌が盛り上がってできたもの。癌自体が口の中に露出している、出血しやすい。
膨隆型
膨隆が見られるのみで粘膜の表面は正常なもの。粘膜下に癌があり、グリグリを触知するもの。
白板型
まわりの粘膜よりわずかに隆起した白色の病気で、中央または周辺にびらん(浅い傷)または潰瘍(深い傷)を伴うもの。
乳頭型
イボあるいは表面が凹凸の肉の固まりで、表面は白くなっている。痛みや出血は少ない。
口腔がん早期発見8か条
こんなときにはご相談ください
- 1. 歯肉や頬粘膜に見られることが多く、ほとんどが無症状で、いぼのような白っぽい隆起。
- 2. 周囲の正常な粘膜よりわずかに隆起した白班で表面が凹凸不正であったり、一部赤みがかった部分が見られるもの。
- 3. 義歯や縁のばね、鋭くなった歯の角などの刺激によると思われる粘膜の傷で2週間以上たっても治らないもの。
- 4. 粘膜の表面に目立った傷はなくても、その下に境界のはっきりしない硬いしこりがあり、痛みがなく次第に大きくなる場合。
- 5. 原因不明の粘膜の傷で、2週間以上たっても治らないもの。
- 6. 歯を抜いた後の治りが悪く、傷口から赤い、触ると出血しやすいぶつぶつした肉が盛り上がってくる場合。
- 7. 一定の場所の粘膜表面が赤くただれれていて、なかなか治らない場合。
- 8. 原因不明な痛みがあり、これが次第にしびれに変わってくる場合。